なぜうちの夫婦には子供がいないのか⑤少数派の合意
前回の記事はこちら
konatsure22.hatenablog.com
年齢的な理由&経済的な理由で子供を望まない高山さん(夫)
家庭のトラウマ&精神疾患で子供を望まないたまきK(私)
我々夫婦が子供を望まない理由はそれぞれに全く違います。
でもこの問題に対するゴールは一緒。
「我々は子供は望まない」
不思議なものですね。
理由は違えど、目指すところが同じになることもあるのです。
今までお付き合いした人はみんな「いつかは子供を」と当たり前のように言いました。
男の人は育児参加の割合も低く、自分は産まないから気楽に言えるのかな?
とも考えた時期もありましたが、どうもそういうことじゃないみたい。
「産まれたからには自分も次世代を残すものだ」
という第六感的な使命感を持っている?という感じのことを元カレたちは言いました。
親からはっきりと孫が見たいと言われている人もいたし、特に言われてないけど「そういうもんだよね」と思っていたという人も。
私には今まで一度たりともそう思ったことがなかったので純粋に驚きました。
正直言うと、もう少し多いと思ってたんですよね。
子供はいいやって言う人は結構いる&案外簡単にそういうパートナーを見つけられると。
私がお付き合いする人は子供は大好き、家族が一番という王道な価値観を持ってなさそうなちょっと変わった人が多かったから、余計そうかと思ってた。
でもみんななんだかんだ子孫を繋ぐという使命感を持ってて最終的には欲しいものなんですね。
「そうか…そこまで少数派だったか」
という驚きがありました。
私は周りになぜ子供を持ちたいのか聞いてまわりました。もちろん深い話をできる仲の良い友達にですけど。
ひょっとしたら私が知らない理由があって、それを知れば自分も積極的に考えられるかもしれないと思ったからです。
ある女友達は子供が欲しい理由をこう説明してくれたことがありました。
「私は子供はどちらかと言うと苦手。
よその子をうるさいなと思うこともある。
でもね、これは例え話だよ。
炊飯器を買ったらさ、炊飯以外…例えばおかゆというボタンがあるとしたらだよ…?
私は押してみたいのね。
その機能を使って一度はおかゆを作ってみると思う。
それと同じで、自分に子供を産むというボタンがついているとしたら、せっかくだから押してみたい。
そういうことだよ」
あー…なるほど。言わんとすることはわかる気がする。
「子供はどっちでもいいと思ってた。
でも夫との子供は見てみたくなったし、夫と自分のDNAを継いだ子を2人で育ててみたい」
そして、身近な例ではありませんでしたが、養子縁組で子供を迎えるご夫婦のルポルタージュも増えて、それを読むことでまた別の動機を知りました。
DNAはさておき、
「パートナーと2人で子供を一人前にするまで育てることに意義や幸せを感じる」
ということですよね。
つまりは
- 本当に子供が好きな人
- 使命感を自然に受け入れている人
- ボタンを押してみたい人という人
- パートナーとの子供が欲しい人
- パートナーと子育てをしたい人
がいてその5者が世の中の大多数の「子供が欲しい」層を作っているのかも?
(もっとユニークな理由もあるんだろうなあ)
ひょっとしたら、私たちと同じように夫婦で理由は違うけど最終結論は同じというケースもあるかもしれませんよね。
産みたい派の理由を聞いてみると、どれも素敵なことだなと思います。
自分もそう思えたらよかったなーと思ったりもします。
ただ、自分の心の底をじっくり覗いて、照らし合わせてみたらどれもこれもNOなんです。
これはもう「そういうもの」なんだな、と腹を括るしかありませんでした。
使命感もなく、おかゆボタンも押そうと思わない私は少数派です。
そして、高山さんも無理して押さなくていいと思っていて、前の彼女とはそのことで破局している。
少数派同士が出会えてお付き合いをし、今後の意見がマッチングしたということがとても珍しく貴重に思えました。
今も子供は欲しくないが結婚はしたい人は婚活などでも苦労しているのかも。
ここから私たちの結婚話ははずみがつき、実行へと進んでいきます。
この相手を逃すと一生結婚しないかもしれないとお互いが思ったからです。
つづく
炊飯ジャーのことを書いたら、そろそろ経年劣化で蓋のしまりが甘い炊飯ジャーの心配が出てきました。次はこれがいいけど5.5合炊きは2人暮らしにはトゥーマッチなんだよなあ、悩む。特別養子縁組前提で赤ちゃんを授かった漫画家さんのエッセイ。
嘘がない感じがして淡々と読めます。