子なし夫婦で10年目

14歳差&子なし10年目の結婚生活

子なしだって児童虐待はつらい

今年の夏も児童虐待関連のニュースがいくつかありました。

子供を作らないという選択をした私たちもそのニュースが見聞きすると心が痛くなります。

私は子供の頃に寂しい思いをしたので、特に敏感になってしまうみたい。

うちには子供はいませんが、子供を取り囲む社会がこうなったらいいなーという願いはあります。

最近、特に思うのは

子育てが無理なら親権を手放すことを勧める社会になること。


どうしても子供を適切に育てられない大人はいます。

子供が一時保護されたとしても、結局その大人(壊れっぱなしの人)の元に戻されるのでは意味がない。
また家庭内でいじめられたり、酷いと命が奪われる。


盛んに報道されているけど、報道は「児相がちゃんとしていないから」で止まってしまっているような。

最近は、全部児相になんとかしろというのも違うのかな?と思うようになりました。


児相のリソースを増やす必要もあるけど、安心できる養親家庭に行く子(施設を卒業する子)を増やさないと、児童養護施設も上限一杯という状態が続いてしまう。

この大津のお兄ちゃんが妹を殺したケースは、お兄ちゃんも妹もずっと施設暮らしで、お母さんに引き取られ、子供2人を引き取ったのにお母さんは家庭を放棄している。

なぜ、このお母さんに親権を手放させなかったのだろう?
育てられないのに。

一応あまりにひどい親には親権を手放させる法律「親権喪失」もあります。でも年間でどれくらいの親権喪失があるかというと(下の図参照)
親権制限事件の既済件数の推移

出典: 親権制限事件及び児童福祉法に規定する事件の概況(最高裁判所事務総局家庭局)

https://www.mhlw.go.jp/content/11907000/000692076.pdf

この数字は、多分半殺しの目にあうレベルじゃないと適用されないのではないでしょうか、というぐらい少ない。

さらに最近少しライトな処置として親権停止という制度もできました。でも最長2年しか親権を取り上げられない。
2年で人は変わりますかねー?個人的には180度変わるのは無理だと思う。


壊れた家庭において、大人の権利(親権)を守って得られる利益はそんなにないと思います。

子供をいじめる親は「自分が親として大きな欠陥がある」とはあまり認識できていなかったりします。
認知が歪んでいるからです。
側からみて、「子育てができていないばかりか、ひどい目に合わせているから親をやるのは無理なんじゃない?」という大人に親権を手放すよう勧められるのは誰なんだろう?

司法に訴えて裁判となれば、専任のスタッフが資料を集め、法律家と相談しながら粘り強く法廷に訴える必要があります。
でもその役目は誰がするのでしょうか。
児相?ただでさえリソースがないのに児相なのでしょうか?
家庭訪問や虐待防止のためにスタッフを適切に派遣することすら完璧にはできていないのに、さらに法廷での業務もできないんじゃないの?と思います。

それならもっと児相の規模を大きくするとか、人員配置を増やさないとここに辿り着くことすらできません。

そしてもし元の親の親権が喪失して、子供の親権者がいなくなるなら、なるべく小さいうちに第二の家庭に行ったほうが養親家庭と養子の絆作りもスムーズなはず。
特別養子縁組を望むカップルは増えているのに、まず実親の親権が立ちはだかると、そのプロセスに進める子が少ないという懸念もある。

子供が思春期に差し掛かると、おそらく、赤の他人の家に養子に行くということは難しくなってしまい、結局は施設にいるしかなくなるのでは?

もちろん特別養子縁組は魔法の制度ではないので、それでも不適切なことをする養親家庭がこの先ないとは限りません。

でもそのリスクは、元の親の家に戻されてまた虐待されるリスクよりは低いのではないか。
生まれた家庭で苦しめられた子供にとって、人生を大きく変えるチャンスになる可能性はあります。
そのチャンスを活かせる社会になってほしい。

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