なぜうちの夫婦には子供がいないのか⑨夫の心配
順調にスタートした結婚生活でしたが、高山さん(夫)には心配事がありました。
それは、まだ産める年齢(結婚時31才)の妻が心変わりしないかということ。
私の前にお付き合いしていた女性は最初は子供はいらないと言っていたのに、ある時から気持ちが変わってやっぱり子供を作りたいと望むようになったそうです。
それが原因で二人の関係は破局しました。
なので結婚してしばらくしたら、たまきKも心変わりするかもしれないという不安を抱えていたようです。
その不安はトンチンカンなことではないと思います。
実を言いますと、結婚して4年目の35歳の時、私は月に一度ぐらい妊娠するか子供を産む夢を見ていました。1年近く続き、いつの間にか見なくなった。
夢の中で私は
「妊娠してる…どうしよう産むしかないよね」
「赤ちゃんを産んでしまった…これからどうやって育てよう?できるかな」
と思い悩んでいるんですよ。
で、朝目が覚めると
「あー夢でよかった!」とほっとする。というのが一年ぐらい続きました。
普段はスピリチュアルなんて大嫌いな私でもさすがにこれには参りました。
これって体が
「産むならそろそろ本腰入れていかないとね!あなた産まないとか言ってるけど本当に本当にそれでいいの?ちゃんと考えた?」
と内なるメッセージを送っているのか?と思いました。
ひょっとしたら前カノさんもこの体のメッセージを受け取って子供ほしい派にチェンジしたのかもしれないなあ。
ただ私が印象に残っているのはどんな夢でも私はすごく困っているってこと。
困るけどうれしさもある、とかではなく、純粋にただひたすら困っているのでした。
ということは、できれば産みたくないという姿勢は昼間の私の頭の中と矛盾はしていないなと気がついて、やっと心が落ち着きました。
ユングが「夢は深層心理の現れ」というようなことを言っていたけど、深層心理の私も産みたくないんだな!とわかってから、自分の選択により確信が持てました。
その話をしたら高山さんもほっとしたようでした。
選択子なし婚の難しいところはどちらかが心変わりをする可能性があるってことだと思います。
しかもその心変わりは決して悪いことではなくて、人生における重大な選択を自分の気持ちに正直に選ぶための大切な変化。
心変わりしたからと言って責められるものではないと思う。
「もし心変わりをしたら、家財をきれいに分け合ってスパッと離婚しよーや!」
と約束していた私たちですが、離婚当事者の話を聞くとそんなきれいなことだけで済むものでもなさそう。
まあ大変でしょうね。
幸い、我が家は41歳の現在まで心変わりはなく平安に過ごしています。
むしろ今は産めるとしてもほぼ最終局面にある年齢。いやかなり厳しいだろうな。
はやくこの時期を通過して「ヘイ!カモン閉経!早くこっちこいよ!」と言いたい気持ちです。
20代の頃から卵巣を残して子宮を取りたいと婦人科で言ってお医者さんに怒られたっけなあ…w
女であるというだけなのに「将来産めるかもしれない個体」というレッテルを16歳ぐらいからずっと背負ってきたけど、この重荷を下ろしたら少し自由になれたりしないだろうか、と淡い期待をしています。
その前に更年期障害か…やだよね、怖いよね。
つづく
枕を変えたら変な夢を見なくなった説もあります。
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河合隼雄先生の本はがぜん読む気がしてくる。